病的肥満とは?

病的肥満とは?

病的肥満とは、過度の肥満を原因とする重大な疾病がある状態のことをいいます。
過度の肥満者で、特に内臓脂肪型の肥満の場合に、生活習慣病などの病気を合併しやすいと言われています。
死の四重奏と言われ、動脈硬化の原因とされる4つの危険因子の一つが内臓脂肪型肥満です。

 

<死の四重奏 4つの危険因子>
内臓脂肪型肥満
高脂血症
糖尿病
高血圧

 

肥満を判定する指標としてBMI値(Body Mass Index;体格指数)がよく使用されます。

BMI値について詳しくはこちら
22が標準値とされ、日本ではBMI値25から肥満と判定されます。
これは、この値になると糖尿病や高血圧などの生活習慣病の危険度が高まるというデータに基づいています。
世界保健機関(WHO)の判定で、BMI値40以上を病的肥満としています。
具体的にいうと、身長160cmの人で102.4kgあるとBMI40で病的肥満です。
日本は病的肥満者はそれほど多くなく全人口の0.2%程度だそうです。

 

 

ちなみにアメリカでは、BMI30以上を肥満とみなしています。
それでも3分の2である9700万人が肥満(BMI30以上)で、そのうちの1100万人が病的肥満(BMI40以上)ということで、アメリカの社会問題となっています。

 

 

病的肥満者がかかりやすい疾病には、糖尿病、高血圧、高脂血症、心臓病、関節炎、睡眠時無呼吸症候群、脂肪肝、肺閉塞、うつ病、生殖系の異常などがあり、一つだけではなく合併症として患うことが多い。

 

病的肥満を放置しておくと、5年以内の脂肪率が6%ほど。標準体重の人に比べ、5~20年寿命を縮めるといわれています。

 

肥満は、体重を減らすことで様々な疾病の危険が小さくなります。
体重を5%減らすことができると、症状はかなり改善できるといわれています。

 

ただ、病的肥満者の場合、運動するにもヒザへの負担が大きいなどの問題もあり、痩せるといっても簡単ではない場合もあります。
BMI値が40以上など高度肥満者に対しては、減量手術も解決策のひとつとして行われています。


 


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