アディポロン

善玉ホルモン アディポネクチンと同じ働きをする物質アディポロンは運動なしで糖尿病を改善か

奇跡のホルモン「アディポネクチン」と同じ働きをする物質に関して、東京大学大学院の門脇孝教授らの研究グループから発表がありました。物質の名前は「アディポロン」。創薬されれば運動無しで糖尿病を改善できるかもしれないという注目の物質です。

 

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アディポネクチンとは

アディポロンについて語るには、まずアディポネクチンについて知っておく必要があります。

 

アディポネクチンは、わたしたちのカラダの中にある物質で奇跡の善玉ホルモンと呼ばれています。
メタボリックシンドロームの予防・改善、ガンの予防・抑制の効果もあります。
動脈硬化、糖尿病、高血圧、高脂血症などの予防改善に貢献しているホルモンで、筋肉や肝臓での脂肪燃焼も促進します。

 

通常アディポネクチンは内臓脂肪量が増えると減少する傾向にあり、健康な人に多く、肥満者は大幅に減っているそうです。
アディポネクチンが減ると、血糖値を下げるインスリンの働きが低下して糖尿病などを引き起こすことがわかっています。

 

アディポロン

 

この奇跡のホルモン「アディポネクチン」と同じ働きをする物質に関して、東京大学大学院の門脇孝教授らの研究グループから発表があったのが「アディポロン」です。

 

 

今回、研究グループは、600万種類以上の物質の中からこのホルモンと同じ働きをする物質を探し出し「アディポロン」と名付けました。
そして「アディポロン」を糖尿病のマウスに投与したところ30%だった生存率が70%にまで高まったほか、脂肪肝のマウスでも症状の改善が見られたということです。
(NHKニュース)

 

 

 

糖尿病の治療薬として期待

 

これまで、アディポネクチンを増やすためには食事と運動の両面からの改善が必要でしたが、アディポロンが治療薬として実用化されれば、何らかの理由(重い心不全や過体重でヒザなどに負担がかかる場合など)で運動ができないような人でも症状の改善が期待できます。
数年以内での実用化を目指しているとか。

 

過体重の場合、ちょっとした運動が心臓にもヒザや腰にも負担になる場合がありますから、治療薬が早く実用化されるといいですね。
アディポネクチンと同じ働きをするなら、身体全体の機能をアップさせていいスパイラルに入れそうです。

 

 

アディポロンに関する後日談

 

アディポロンは期待され研究費も投入されたものの、治験にも至らず、創薬は断念されたという話もあります。論文の発表は続いているということなので、まだ期待はできるのかもしれません。

 

 

ちなみにアディポネクチンを増やし内臓脂肪を減らすための運動は、気軽に続けられる軽いものが向いています。
週3回、30分のウォーキングをする程度でもOK。
エレベーターを使わずに階段にしたりなど、活動量を増やそうとする努力が内臓脂肪を減らして、アディポネクチンを増加させます。

 

 

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