サラシアとは?

サラシア:炭水化物が好きな人のダイエットにいい成分

サラシア

ダイエットにいい成分「サラシア」は、炭水化物が好きな人や、甘党の方、糖質制限のサポートが欲しい方、血糖値が気になる方におすすめです。サラシアの効果や副作用、似た働きの成分との比較をまとめました。


サラシアとは?

サラシアは、インド、スリランカ、タイ、インドネシアなど東南アジアに分布するニシキギ科サラシア属のつる性植物です。

 

サラシア オブロンガ・サラシア レティキュラータ・サラシア キネンシスなどの種類があります。つる性植物ですが、成木は20cmを超える幹の太いものもあります。

 

インドのアーユルベーダや、タイなどの伝承医学として、サラシアは珍重されてきました。

 

スリランカで愛用されてきたサラシア

スリランカでは、薬効のある植物として、リウマチや淋病、皮膚病、初期の糖尿病にも有効と書物に記載されていたそうです。

 

太い幹や根をくりぬいてカップを作って水やお酒を入れ、食事の時に一緒に飲むことで糖尿病の予防になるという言い伝えがあります。

 

腸内環境を整え、美肌効果もあり、スリランカの人々が、5千年もの間、愛用してきたサラシア。

 

長寿国であり、糖尿病患者がとても少ないスリランカでサラシアがよく飲まれていることが何よりの効果の証といえるのかも。

 

サラシアの効果

サラシア茶

そんなサラシアは健康食品としてよく利用されています。サラシアの効果は、科学的にも様々な研究が進んでいます。

 

糖の吸収を抑える

サラシアに含まれる成分サラシノールに糖の吸収を抑える作用があります。

 

ご飯などに含まれる糖質、でんぷんなどは多糖類と呼ばれ、糖の一番小さい状態=単糖がいくつもつながった状態です。炭水化物を食べると、胃などを通過する過程で分解され、小腸に届くころには単糖が2つ繋がった状態になります。

 

小腸で酵素のαグルコシターゼが2つのつながりをカットして吸収できる単糖の状態に分解します。

 

サラシノールは、このαグルコシダーゼの働きを抑制して糖を吸収させないようにします。これにより、食後の血糖値の上昇が穏やかになります。

 

糖質の摂りすぎが気になる人のほか、糖質制限中の人は、糖質を摂らない場合は摂取せず、糖質がいつもより多くなりそうな時に糖吸収を抑えるために利用するとよいサポートになります。

 

小林製薬が発見したサラシア抽出物に含まれる特許成分ネオコタラノールも同様の働きで糖の吸収を抑制します。ネオコタラノールはサラシアキネンシスに多く含まれます。

 

単糖には効果なし

サラシアは小腸で二つつながった糖(二糖類=ショ糖、乳糖、麦芽糖)を切る酵素(αグルコシダーゼ)の働きを抑制します。そのため、単糖が入ってきた場合は、サラシアの作用とは関係なくそのまま吸収させてしまいます。

 

単糖であるぶどう糖や果糖、清涼飲料水などによく使われている果糖ブドウ糖液糖(ブドウ糖、果糖などを混ぜたもの)などの異性化糖はブロックされず吸収されてしまいます。

 

サラシアを摂ったからと甘いジュースを飲んだりしないように注意しましょう。

 

 

腸内環境を整える

サラシアに妨害されて吸収されなかったつながったままの糖は、大腸に届くと善玉菌のえさになります。腸内の善玉菌が元気になって善玉菌優勢の腸内フローラに導いてくれます。

 

善玉菌がえさを食べて元気になると、乳酸をたくさん作ります。乳酸の刺激は腸のぜん動運動を活発にして、便通をよくします。

 

サラシアの腸内環境を整える効果は、ヨーグルトなどでビフィズス菌を摂ったり、オリゴ糖を摂るのに比較して5~10倍ものパワーがあるそうです。

 

善玉菌が増えて腸内環境が整うと、免疫機能がアップしたり、お肌へのいい効果も期待できます。

 

 

肝機能改善

悪玉菌優勢の腸内環境下では、悪玉菌がアンモニアをたくさん発生させます。このアンモニアを解毒するために肝臓は四六時中働き続けなければなりません。

 

サラシアが善玉菌を増やし、悪玉菌を減らすことでアンモニアの発生が減少し、肝臓への負担が減り、肝臓が元気になると考えられています。

 

 

体脂肪を減らす

糖の吸収を抑制することで血液中の糖や中性脂肪が減り、新たな脂肪を溜めにくくなるのに加え、サラシアに含まれるポリフェノールの成分が蓄積した脂肪を

 

燃焼しやすくするため、継続して摂取することですでについてしまった余分な体脂肪を減らす効果が期待できます。

 



サラシアはいつ飲む?

サラシアをサプリメント等で摂る場合のタイミングは、食事の30分前から直前が効果的です。

 

サラシアの成分を糖質よりも先に小腸に届けるためです。

 

 

 

副作用はある?

サラシアは健康体の人であれば長期摂取の安全性が認められた成分ですが、過剰摂取によりお腹がゆるくなる場合があります。

 

また、体質によって、便秘になったり、吐き気をもよおす場合もあります。摂取してみて体質に合わないと感じたら飲むのはやめるようにしましょう。

 

副作用ではありませんが、腸内環境が変化する過程でおならが気になる方もいるようです。

 

糖尿病の薬を飲んでいる場合、サラシアのαグルコシダーゼ抑制作用が重なり、低血糖を起こすおそれがありますので、利用の際は医師と相談するようにしてください。

 

サラシアと他の成分を比較

ギムネマ

ギムネマも小腸で糖の吸収を抑制しますが、サラシアのように分解酵素の働きを妨げるのではなく、糖を輸送するレセプターと結合して糖が吸収されないようにします。

 

ギムネマに含まれるギムネマ酸が糖を吸収する穴をふさいでしまうのです。

 

イヌリン、難消化デキストリン

イヌリンや難消化デキストリンなどの水溶性食物繊維は、水分を含むとドロッとしたゲル状になり、一緒に食べた糖を包んで吸収を抑制します。

 

酵素抑制などの化学的働きではなく、物理的な働きです。

 

さらに、大腸で善玉菌のえさになって善玉菌を元気にして増やします。

 

キトサン

キトサンはカニの甲羅などに含まれる動物性の食物繊維です。

 

サラシアが糖の吸収を抑制するのに対し、キトサンは脂肪分の吸収を抑制します。

 

小腸で胆汁酸(コレステロ一ルが主成分)と結びつき排出したり、一緒に食べた脂肪を包んで吸収を妨げ体外に排出します。

サラシアは、お茶やサプリで摂れます

サラシアはお茶やサプリメントで手軽に摂取できます。糖の吸収を抑えるだけじゃなく、食物繊維同様に善玉菌の増殖を助ける効果もあります。

 

炭水化物好きや、甘党のダイエッターにはうれしい効果を持つ成分です。

 

食べた糖を全く吸収しないというわけではありませんので、糖分の頼りすぎにはご用心を。

 

サラシアを配合したサプリとしては、富士フィルムのメタバリアや小林製薬のサラシア100などが有名です。

 

 

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