特定保健用食品(トクホ)とは?

特定保健用食品(トクホ)とは?

特定保健用食品のマーク

トクホ(特定保健用食品)とは、厚生労働省から許可を受けた食品です。「体の調子を整える」「生活習慣病(成人病)の1次予防」のためになるなどからだの生理学的機能などに影響を与える保健効能成分を含み、特定の保健の目的が期待できると認められた食品で、効果や安全性について科学的に確かめられています。保健の効果をラベルやパッケージに表示することを認可されています。


特定保健用食品(トクホの)歴史

1980年代、日本国内で、病気の予防効果が期待される食品成分についての研究がスタートしました。

 

特定研究プロジェクト「食品機能の系統的解析と展開」で、食品の体に対する働きが、栄養、嗜好、病気の予防という3つに分類され、病気の予防に対する働きが効率的に現れるように設計された食品を「機能性食品」と名づけたのが発端です。

 

90年代に入り、日本では世界に先駆けて、効果を科学的に評価する審査をクリアした機能性食品について、健康強調表示を許可する制度として「特定保健用食品(トクホ)表示許可制度」を発足させました。

 

特定保健用食品(トクホ)は機能別に分類されており令和3年6月18日時点で1077品目の食品が認可を受けています。

 

新しくトクホに認可された食品など、最新情報は日本健康・栄養食品協会のホームページで見ることができます。

 

トクホ(特定保健用食品)として厚生労働省から認定を受けると下のような認可マークがつけられることになっています。
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特定保健用食品(トクホ)には必ず「関与する成分」が入っています。
体の調子を整える機能を持った成分です。

 

たとえば、ダイエット中の中年男性に人気の「ヘルシア緑茶」は、血中中性脂肪・体脂肪が気になる人向けのトクホですが、関与する成分としては茶カテキンが配合されています。
茶カテキンにより脂肪が燃えやすくなるため、余分な体の脂肪を減少させる作用があるのです。

 

特定保健用食品(トクホ)の認定基準

特定保健用食品(トクホ)の認可に際して最も重要なのは「信頼性」です。
その食品が安全であるのか、また表示された機能に値する効果があるのかどうか、ということをチェックします。

 

特定保健用食品(トクホ)の認定を受ける時には、医学的、栄養学的に証明する資料や、厚生労働省が指定するような信頼性の高い検査機関のデータが求められます。

 

そういった厳しい条件をクリアした食品がトクホなのです。

 

特定保健用食品(トクホ)の認定基準

  • 食生活の改善がはかられ、健康の維持・増進に寄与することが期待できるものであること。
  • 食品または関与する成分に着いて保健の用途の根拠が医学的・栄養学的に明らかにされていること。
  • 食品または関与する成分についての適切な摂取量が医学的・栄養学的に設定できるものであること。
  • 食品または関与する成分が添付資料などからみて安全なものであること。
  • 関与する成分について、性状や分析法が明らかにされていること。
  • 同種の食品が一般に含有している栄養成分の組成を著しく損なったものでないこと。
  • まれにしか食されないものでなく、日常的に食されるものであること。
  • 食品または関与する成分が法律で定められた「もっぱら医薬品として使用されるもの」に含まれていないこと。

 

よくわかる特定保健用食品―「トクホ」を上手にとって健康に!より)

 

様々なデータの提出が必要なため、トクホの認定を受けるためには、時間とお金かかかります。
そのため、特保と同じ効果が期待できても、認可を申請していない食品が多いのも現実だそうです。

 


特定保健用食品(トクホ)と薬の違い

トクホ(特定保健用食品)はあくまでも食品です。
薬との違いはどこにあるのでしょうか。

 

薬は、病気の症状を治すために服用します。
トクホは、健康の維持・増進、あるいは、病気になりかけた体を正常にもどすことが目的です。

 

薬には効き目とひきかえに副作用を伴うことがありますが、特定保健用食品(トクホ)は食品ですので効果がゆるやかで副作用がなく、毎日継続的に摂取しても問題ありません

 

使用量や使用頻度についても薬のような決まりはく、基本的には自分の体の状態に合わせて好きなように食べればいいのです。

 

ただし、どんな食品でもそうですが、ひとつの食品を一度に大量に食べたり、ひとつの食品だけを食べ続けたりするのはよくありません。

 

パッケージに表示された摂取の目安や注意事項をしっかり読んで上手に利用してください。

 

特定保健用食品は、基本的には継続的な利用によって効果が期待できると考えた方がよいでしょう。

 

たまに思い出したように食べてもすごい効果が期待できるような即効性を期待するものではありません。

 

 


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