15℃前後の寒さに震えながら耐えるだけで脂肪が燃える3つの研究データ

15℃前後の寒さに震えながら耐えるだけで脂肪が燃える3つの研究データ

つい最近(2014年2月)15℃前後の寒さに15分ブルブル震えるのはエアロバイク1時間の運動と同じ効果が期待できることを示す研究データが発表されました。
そのしくみと、2013年に発表された寒さと脂肪細胞に関する実験データをまとめました。

脂肪をため込む細胞が、脂肪燃焼細胞に変身!

 

脂肪細胞には大きく分けて2種類あります。
脂肪の貯蔵庫である白色脂肪細胞
体温維持と過剰エネルギーの消費を担当する褐色脂肪細胞です。

 

そして近年もうひとつの脂肪細胞が発見されました。
白色脂肪細胞がイリシンというホルモンによって褐色化したベージュ脂肪細胞です。
ベージュ細胞は、褐色細胞ほどではありませんが脂肪燃焼に貢献します。

 

イリシンは、主に筋トレなどの運動によって作られるホルモン。
白色細胞を褐色化します。
このイリシンが、寒さに耐えることでも増えるということが確認されたのです。
寒さに震えると代謝アップ

 

 

寒さと脂肪細胞に関する研究データ

 

2013年に"Journal of Clinical Investigation" に掲載された2つの研究によると、寒さにさらされることで白色脂肪細胞→ベージュ脂肪細胞になることがわかりました。

 

 

研究その1:北海道大学の研究

 

17℃の気温に毎日2時間体をさらすことで褐色細胞と代謝率が増加。
これを6週間続けたところ体脂肪の量が減少しました。
この結果に年齢による違いは認められませんでした。

 

 

研究その2:マーストリスト大学の研究

 

15℃~16℃の気温で毎日6時間過ごすことで、褐色脂肪細胞の活性化が見られました。
この結果に性別による違いはありませんでした。

 

 

研究その3:アメリカの研究

 

2014年2月に"Cell Metabolism"に掲載されたアメリカの研究によると、寒さに震えることで中程度の運動と同程度に白色脂肪細胞→ベージュ脂肪細胞への返還を促進する可能性が示唆されました。

 

この研究では、まず徐々に寒くなっていく環境下で血中のホルモン量を検査。
14℃~16℃の「寒っ!」ブルッ!と震える状態において、筋肉からイリシンが、褐色脂肪細胞からFGF21というホルモンの分泌が増加していました。

 

次に同じ被験者の運動による褐色脂肪活性を調べたところ、
エアロバイク1時間の運動時と、寒さに10~15分震えながら耐えた時のイリシンの増加が同程度でした。

 

 

15℃前後というと、部屋着にカーディガンを羽織って寒いなぁと思う程度の温度です。
寒いですが耐えられないほど冷え切ることはありません。
時々ブルブルッと震えがくる程度で、歯がガチガチするような寒さでもありません。
暖房をつけずにちょっと我慢して震えてみるのもいいかもしれませんね。


 


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